ガンバ戦に行かれた皆さん、お疲れさまでした。
そして行けなかった皆さん、約束通り勝って帰って来ました。
「勝ち」という最高のお土産を持って帰ることが出来て嬉しいッス。
それにしても、本当にいいチームになった。
選手達の集中は素晴らしく、相手にボールを奪われてもすぐに切り替えて数的優位を作り、
徹底したマークでボールを奪い返す。これが最後まで徹底されていて、ちょっとずつちょっと
ずつガンバをイライラさせ、後半の攻めに繋がっていった。
セカンドボールもよく拾えるようになったし、そこからの攻めの展開も良く、最後まで足が
止まらずに効果的にガンバのゴールを狙っていくことが出来た。
出来れば無失点に抑えたかったが、ガンバに与えた遠藤のFKの1点、あれはホントに
しゃーない。シュウ自身も
「自分も一瞬逆に飛ぼうとしちゃったんで・・でもあれは遠藤さんが凄かった。さすがです。」
と認めてたし。崩されての失点じゃないからまぁ良しとしよう。
いやぁ、頼もしいチームになったよ。ホンモノだ。
ガンバなんて勢いだけで勝てる相手じゃないと思う。
シャムスカ監督が来てから負けてないことで「シャムスカマジック」なんて言われてるけど、
監督を信頼して指示通りに動く、言われたことがしっかり出来る、そしてチームが一つに
まとまって最高の力が出せる、「マジック」と言うよりは本来のトリニータの力が
出せているってことでしょう。もっともっと上を狙えると思う。
次は千葉。ずっと勝ててない千葉。こいつらに何連敗してんのかも忘れた。
もういい加減にせんといけんわ。
あいつらを負け犬にしてやろう。次はうちらのホームだ。
試合後、飛行機で東京に戻るため空港に向かった。
選手が大分へ帰る便と時間が近かったので、空港で一緒になった。
例によってまた高松を捕まえる。
「今日は
5回くらい惜しかったね。」
(ちょっと強調)
「そうッスね・・ま、チームが勝ったんでいいッス。」
「まぁね。でも高松、今年アウェーでまだ決めてないっしょ。」
「・・・あ、そうだっけ?」
(ちょっとだけギクッとしてた)
「まだこの目で見てないんスけど。」
「あ、そう・・。」
「旗振った記憶も無いしぃ。」
「あ、ガンバリます・・(苦笑)」
なぜそんなに気弱なんだ。頑張れ高松。
その後、高松は梅田と一緒に空港内のレストランへ。
私達は手荷物検査をくぐって、選手と仲間のサポを見送るため大分便の搭乗口へ行った。
大分便の搭乗口にはシュウが一人でポツンと座ってた。
声をかけると、かなり疲れた様子。
「ご飯食べないの?」
「いや、試合の後は疲れてていつも食欲が無いんスよ。」
そりゃ90分あんだけの集中をしてるんだから、終わった後はさすがにグッタリするらしい。
ガンバ戦でもシュウのファインセーブに何度も助けられたが、その集中があってからこそ。
シュウは凄いよ、ホント。
ちなみにこの時、高松はレストランで楽しく食事中
搭乗口のテレビでは新潟-横浜M戦の中継をやってたのだが、ちょっと離れた所で
シャムスカ監督やコーチ陣が食い入るように試合を見ていた。
そして機内への搭乗時間になって監督や選手達、あと仲間のサポ達も飛行機に
乗り込んでいった。
それを見届けて、私達も東京便の搭乗口へ移動した。
ところが、ふと思えば高松がいなかった。
どう見渡しても高松の姿が見えなかった。
大分行きに乗る乗客はほとんど機内へ入っていったと言うのに、どうしたんだろう。
搭乗口なんて広くはないから、いたらすぐ分かったと思うんだが・・。
そんな中、港内アナウンスでは
「大分行きへご搭乗のお客様、お急ぎ搭乗口へお進み下さい。大分行きの・・。」
と何回も繰り返してた。
「手荷物で人混んでて時間かかってるかも。」
「今頃まだレストランでデザートとか食べてんじゃねーの?」
「つーか、タコ焼き食ってんだろ。」
そんな憶測をしながら手荷物検査場の前を通り掛かった時。
一番端っこの服装検査機で「ピンポーン」と引っ掛かってる人が一人。
2人の検査員に囲まれ、上着からズボンからポケットに入ってた全ての持ち物を出され、
しかも靴まで脱がされて変なスリッパに履き替えさせられた上に、検査員に全身隈なく
機械をあてられペタペタと触られる始末。
おまけにそいつは手荷物まで何かに引っ掛かったらしく、バッグの中身も全部出されて
3回くらい再検査されている。まるで不審者扱い。
その不審者、若くて茶髪でモッサリ背が高い。
そう、
高松でした。
アタフタする高松を、半ば呆れ顔で見守っていたのが梅田。
梅ちゃんは優しいから、そんな高松をずっと待ってくれていた。
ところが、
「梅ちゃん、あんな人はもう置いてっちゃった方がいいかもよ(笑)」
「大分行きのお客さん、もうみんな乗っちゃったよ。急がないと。」
と、うちらが言うと、
「あ、やっぱそうッスかねぇ。」
と言って意外にあっさりとスタスタ行ってしまった。
置いてかれた高松、かわいそうに。
その後、高松は何とか無事に不審者の疑いも晴れたようで、急いで搭乗口へ向かっていった。
なんであいつはあんなに面白いんだろう。